好調な輸出に支えられ、全国・近畿とも「大企業製造業」がプラス幅を拡大させるなど、業況判断DIは概ね改善の方向にある。 しかし、非製造業や中小企業では依然水面下が続いており、跛行性が強いのがむしろ大きな特徴だと思う。 当面の最大の課題は、唯一の景気のエンジン役である輸出が堅調さを保つことだ。そして、輸出企業から全ての業種・規模に業績回復が波及し、雇用の創出により個人消費拡大のベースをつくるなど、成長への好循環を生んでいくことが肝要だ。 このため、企業の自助努力はもちろん、為替相場の適正水準での安定、税制面での政策誘導やFTA交渉の推進などを求めたい。 また、予算編成においても、成長分野に重点配分するなど、景気に水を注さないよう細心の注意を払ってもらいたい。